産後は体の変化に気を取られがちですが、実は“歯の健康”もとても大切。
歯周病や虫歯のリスクが高まるだけでなく、ママのお口の状態は赤ちゃんの虫歯予防にも関わっています。
私は夫の歯痛をきっかけに、4年ぶりに歯科検診を受けました。
結果、虫歯はなかったものの「グレーゾーンの歯」や歯石が見つかり、このまま知らないままだったら子どもに虫歯を移していたのでは…とぞっとしました。
そこで今回は、産後のお母さんの歯と子どもの歯の関係、そして歯医者さんにおすすめされた毎日のケア方法をご紹介します。
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産後の歯と歯ぐきに起こる変化とは?
産後は、赤ちゃんのお世話に追われて自分のことは後回しになりがち。
実はその間にも、お口の中ではさまざまな変化が起きています。
私自身、歯科検診で「歯石の蓄積」と「注意が必要な歯」を指摘され、産後は歯のトラブルが起こりやすい時期なのだと改めて実感しました。
では、具体的にどんな変化があるのでしょうか?
ホルモンバランスの影響で歯ぐきが弱くなる
妊娠〜産後にかけて女性ホルモンが大きく変化し、歯ぐきが腫れやすく・出血しやすい状態になります。
実際に「妊娠性歯肉炎」と呼ばれる症状が出ることもあるほど。
そのまま放置すると炎症が進み、歯周病のリスクが高まる原因になります。
授乳や疲労で、ケアが後回しになりがち
授乳や夜泣きで生活が不規則になり、歯磨きを短時間で済ませてしまうこともありますよね(私もそうでした)。
しかし、磨き残しが増えると歯垢(プラーク)がたまりやすくなり、虫歯や歯周病の温床になります。
睡眠不足やストレスで免疫力が落ちることも重なり、症状が悪化しやすいのが産後ママの特徴です。
ミネラル不足・唾液の減少も関係している
授乳によってカルシウムやマグネシウムなどのミネラルが不足しがち。これは歯や骨の健康にも直結します。
さらに、ストレスや睡眠不足で唾液の分泌量が減少。唾液にはお口をきれいに保つ役割があるため、減ることで虫歯菌や歯周病菌が増えやすい環境になってしまいます。
赤ちゃんにも影響あるってホント?
医療法人社団大芽会 川島歯科医院の記事によると、
「母親に虫歯があると、子どもの虫歯発生率は3倍以上。2歳児の調査では、お母さんに虫歯がない場合は24.1%、ある場合は75.9%と圧倒的に高い結果が出ています」(引用:医療法人社団大芽会 川島歯科医院)
つまり、ママやパパの口の中の状態が、子どもの虫歯リスクに大きく影響するということです。
虫歯菌・歯周病菌は大人からうつる
生まれたばかりの赤ちゃんの口には、虫歯菌(ミュータンス菌)は存在しません。
しかし、大人とのスキンシップや食事の際に少しずつ菌が移っていきます。
特に生後1歳半〜2歳半ごろは「感染の窓」と呼ばれ、この時期にどの菌が定着するかで、将来の虫歯リスクが左右されると言われています。
- スプーンや箸の共有
- 食べ物の口移し
- 赤ちゃんへのキス

私自身も「つい自分のスプーンでひと口あげちゃう…」ということがありました。
完璧に避けるのは大変ですが、意識するだけでも予防につながります。
親のケアがそのまま子どもの予防に
ポイントは、ママやパパの口の中を虫歯になりにくい環境に保つこと。
これだけで、子どもにうつる菌のリスクも自然と下がります。
- 定期的に歯医者に通う
- 歯磨きやフロスを丁寧に行う
- できるだけスプーンを分ける



私も「虫歯は生活習慣の問題」と思っていましたが、「菌をどう持ち込むか」という視点を知ってから、少し意識が変わりました。
知らずにやっていたことを見直すだけで、子どもの未来の健康につながります。
私が実践している産後の歯のケア方法
歯磨き後にフロスを使用する(愛用しているのはフレアフロス)
歯科検診で歯医者さんにおすすめされて、私は毎日の歯磨きに加えてフロス(糸巻きタイプ)を取り入れるようになりました。
フロスを使うことで、歯ブラシだけでは取りきれない歯と歯の間の汚れや歯垢をしっかり除去でき、虫歯や歯周病のリスクを減らすことができます。
ロールタイプ(糸巻きタイプ)
- 好きな長さに切って使える
- 細かい隙間まで届く
- コスパがいい
- 1本ずつきれいな面を使えるから衛生的
- 奥歯にいくほど使うのが難しい
ホルダータイプ(Y字型・F字型)
- フロス初心者でも使いやすい
- F字は前歯、Y字は奥歯に使いやすい
- ずっと同じ面を使うため1回1回洗う手間がある
私は衛生面と汚れの取れやすさを重視して、フレアフロス(ロールタイプ)を選びました。
384本の繊維のおかげで歯茎よりも下の部分に入れても痛くなく、汚れもごっそり取ってくれます。
使い方は動画を参考にし、鏡で確認しながら続けたところ、1週間ほどで上手に使えるようになりました。
フロスを使うと、歯と歯の間にこんなに汚れが溜まっていたのかと驚かされます。
臭いも強く、「歯磨きだけでは歯垢は約60%しか落ちない」という情報は本当なんだろうなと納得しました。
半年に1回は歯科の定期健診へ
私は現在、半年に1回の歯科検診に通い、歯石取りと虫歯のチェックをしてもらっています。
もちろん、子どもに虫歯を移したくないという思いもありますが、それ以上に、自分自身のためにも定期検診はメリットがたくさんです。
- 虫歯や歯周病を早期に発見できる
- 歯石や汚れをプロに落としてもらえる
- 痛みや治療費を大きく抑えられる
- 長期的に自分の歯を健康に保てる
- 口腔内の状態を専門家にチェックしてもらうことで、日々のケアの質も上がる
痛くなる前に予防することで、結果的に金銭的にも精神的にも負担を減らせるので、定期検診は「やって損なし」です。
私にとっては、長い目で見たらいいことばかりの習慣になっています。
産後の歯科検診は、“自分と赤ちゃん”を守る第一歩
産後は自分の体や赤ちゃんのお世話で、なかなか自分のことまで手が回らないですよね。
でも、意外と見落としがちなのが歯の健康です。実は、産後は虫歯や歯周病のリスクが高まる要素がいくつもあります。
- ホルモンバランスが変化して、歯ぐきが炎症を起こしやすくなる
- 授乳や育児で疲れて、歯磨きやケアがつい後回しに
- 栄養が不足しがちで、歯や骨の健康にも影響
さらに、親の口の中の環境は子どもの虫歯リスクにも関わります。
私は毎日の歯磨き後にフロスを使い、半年に1回の歯科検診を続けています。
面倒に感じることもありますが、お母さんが歯を大切にする習慣を意識することで、子どもも自然と同じ習慣を身につけてくれると感じています。
少しずつでも毎日のケアを積み重ねることが、自分自身と赤ちゃんの健康を守る近道です。