帝王切開後、意識を取り戻すと足には着圧ソックスとマッサージャーのような機械が装着されていて驚きました。看護師さんから「血栓症予防のため」と聞き、帝王切開後は血栓症になりやすいと知ったのです。
実際、手術後は血流が滞りやすく、血栓症や足のむくみが起こりやすい時期。私も「翌日から歩いた方がいい」と言われ、退院後もしばらくは毎日着圧ソックスを着けて過ごしました。けれど正直、「帝王切開後の着圧ソックスっていつまで続けるものなの?」と疑問に思っていました。
そこで今回は、帝王切開後の血栓症・むくみ対策に役立つ着圧ソックスの効果や使用の目安、そしておすすめの着圧ソックス3選を、体験談を交えながらご紹介します。
帝王切開後に血栓症やむくみが起こりやすい理由
術後の安静期間が長く、血流が滞りやすい
帝王切開は手術のため、どうしても術後は安静時間が長くなります。ベッドで横になっている時間が続くと下半身の血流が滞りやすくなり、その結果「下肢静脈血栓症(エコノミークラス症候群のような状態)」のリスクが高まります。
ホルモンの影響や点滴・輸血によるむくみ
出産後はホルモンバランスの変化により、水分をため込みやすくなります。また帝王切開では点滴や輸血を行うケースも多く、その影響で体内の水分量が増え、足や顔がむくみやすくなります。
血栓症のリスクは特に下半身に
血栓症は体のどこでも起こり得ますが、特に足(ふくらはぎなど)の血管でできやすいといわれています。血栓が肺や脳に流れてしまうと命に関わるケースもあるため、医師や看護師が術後すぐから着圧ソックスやマッサージ機器を使って予防します。
着圧ソックスの効果と使用期間
帝王切開後に着圧ソックスが推奨されるのは、主に 血流を促して血栓症を予防するため です。ふくらはぎを適度に圧迫することで、下半身に血液が滞らず、心臓へスムーズに戻りやすくなります。また、むくみの軽減にも役立ちます。
では「いつまで履けばいいのか?」という点が気になりますよね。
入院中
手術直後〜歩行開始までは、医師から必ず着用を指示されるケースがほとんどです。
退院後
一般的には産後1〜2週間程度が目安。ただし看護師さんからは「普通に歩けていれば無理に履かなくてもOK。むくみや足の疲れが気になるときに使うといい」とアドバイスを受けました。
私の場合
私自身は、退院後も産後1ヶ月まではほぼ毎日着圧ソックスを履いていました。特に外出できるようになるまでの間は家の中で動く時間が少なく、「血栓症になるんじゃないか」と不安で、日中もずっと履いて過ごしていました。夜は外す代わりに、夜用の着圧ソックス をつけて眠っていました。

日中も夜も着圧ソックスを使っていたおかげで、むくみや足の疲れを感じることはありませんでした。
産後は体質や生活環境によっても違いますが、私のように「むくみやすい」「血栓症が心配」と感じる方は、着圧ソックスを取り入れるのは有効な方法のひとつです。
着圧ソックスを使うときの注意点
着圧ソックスは血栓症やむくみ対策に役立ちますが、正しく使わないと逆効果になることもあります。ここでは、使用時の注意点をまとめました。
強すぎる締めつけは逆効果
着圧ソックスは血流をサポートするためのものですが、圧が強すぎると逆に血流を妨げてしまうこともあります。
「履いていて足先が冷える」「しびれる」「痛みが出る」といった場合は合っていないサインなので、すぐに使用をやめましょう。
着圧の強さは hPa(ヘクトパスカル) という数値で表され、足首の圧力を基準に選ぶのがおすすめです。
| 着圧の強さ(足首) | おすすめの人 |
|---|---|
| 10〜20hPa | 産後すぐで体力が戻っていない人 着圧ソックスが初めての人 血栓症やむくみ予防のために軽く履きたいという人 |
| 20〜30hPa | 退院後もしばらくむくみやすい人 「夕方になると足がだるい」「靴下の跡が残る」などの症状がある人 赤ちゃんのお世話で立ち座りが多く、脚の疲れが気になる人 |
| 30hPa〜 | 産後も強いむくみが続いている人 「脚がパンパンに張る」「押すとへこんで戻りにくい」など症状が重い人 一日中抱っこや立ちっぱなしで脚の疲れが強い人 |
重度のむくみがある場合は病気が隠れていることもあるため、気になる方は一度医師に相談してください。
使用シーンに合ったタイプを選ぶ
赤ちゃんと過ごす日中に
抱っこや授乳で長時間同じ姿勢が続くと、足が重だるくなりやすいもの。外出時や家事の合間には、しっかり着圧のあるタイプが◎。靴下タイプなら普段使いしやすく、家の中でも気軽に取り入れられます。
夜の休息タイムに
産後は夜間授乳や赤ちゃんのお世話で眠りが浅くなりがち。寝苦しくならないよう、着圧がやさしいナイト用タイプがおすすめです。むくみ対策をしながらリラックスして眠れます。
帝王切開後・産後ママにおすすめの着圧ソックス3選
日中のおうち時間におすすめ【メディキュット メディカル ひざ下タイプ】
英国の医療用ストッキングをルーツに持つメディキュット。英国の圧力値標準規格に基づき設計された段階着圧で、産後の血流をサポート。静脈血やリンパ液の流れを促し、むくみの改善や血行促進に役立ちます。
末梢から中枢に向かって段階的に圧迫する設計で、脚のむくみやだるさの原因となるリンパ液の滞りを緩和。産後の脚の疲れやむくみ対策にぴったりです。
着圧数値
ふくらはぎ:20hPa / 足首:29hPa
しっかり締め付け、血流サポートと履きやすさのバランスが取れています。
縦横にストレッチする特殊製法でフィット感が高く、つま先のないタイプなのでおうちでリラックスしながら使いやすい設計。しっかりした締め付けがあるのに履きやすいのもポイントです。



帝王切開後の血栓症・むくみ予防に日中使用していました。産後1ヶ月は毎日履いて過ごしていたおかげか、足のむくみを感じたことなし。しっかりした締め付け感はあるのに履きやすく、今でも足のだるさを感じたときに着用するとスッキリします。
就寝時におすすめ【dacco ホットキュット】
医学的根拠に基づいた段階着圧で血流を促し、産後のむくみやすい時期でも脚の軽さをサポートします。
着圧数値
ふくらはぎ:15hPa / 足首:21hPa
ほどよい締め付けで、きつすぎず心地よくフィット。就寝時にぴったりの着圧です。
足首部分には遠赤外線素材を使用。レッグウォーマーのようにポカポカと温かさが持続し、冷えによるむくみやだるさを和らげます。
湿気コントロール素材でムレにくく、快適に着用できます。



私は妊娠後期から産後1か月くらいまで就寝用として毎日使用していました。着圧はきつすぎず程よい締め付けで気持ちよく、ほんのり温かいので快適に眠れます。おかげで足のむくみや冷え、痛みを感じることはほとんどありませんでした。
外出時におすすめ【らく圧 着圧ハイソックス】
産後は授乳やオムツ替えで立ったり座ったりが多いですが、「締めつけで疲れる…」という心配が少ないソフト設計。
長時間履いても快適さが続くので、育児中でも無理なく取り入れやすいです。
帝王切開後は動きが制限されて脚がむくみやすいですが、段階着圧で血流をサポート。
「締めつけ感が苦手」という人でも使いやすい、やさしいフィット感。
「産後でもかわいいものが身につけたい!」という気持ちに寄り添うおしゃれな見た目。
普段着にも合わせやすく、SNS映えもするので気分も上がります。
1,000円台からとお手頃なので、「まず試してみたい」ママにもぴったり。
買い足しや洗い替えもしやすいのも嬉しいポイントです。
帝王切開・産後ママ向け 着圧ソックス比較表
| 商品 | おすすめポイント | 使用タイミング | こんなママにおすすめ |
|---|---|---|---|
| メディキュット メディカル ひざ下 | 英国医療用ルーツの段階着圧で血流・リンパをサポート。つま先なしでおうちで使いやすい | 日中(家事・育児) | しっかり締めてむくみ予防したい方、血栓症対策も意識する方 |
| dacco ホットキュット | 段階着圧+遠赤外線で足首を温め、冷えやむくみを軽減。快適な素材で夜も使用可能 | 夜(就寝時) | 夜寝ている間にむくみをケアしたい方、温かさ重視の方 |
| らく圧 着圧ハイソックス | 長時間履いてもラクな段階着圧。おしゃれデザインで日常使いしやすい | 日中・おでかけ(子どもとのお散歩、児童館、支援センターなど) | 立ち仕事や家事で脚が疲れやすい方、外出時も快適に履きたい方、かわいいデザイン重視の方 |
まとめ|帝王切開後の血栓症・むくみ予防には着圧ソックスが大切
帝王切開後は安静期間が長く、血流が滞りやすいため、血栓症やむくみのリスクが高まります。入院中は医師の指示に従って着圧ソックスを使用し、退院後も歩行量や体調に合わせて着用することで安心です。
今回ご紹介した3種類の着圧ソックスは、それぞれ使うシーンや目的が異なります。自分のライフスタイルに合わせて選んでみてください。
- メディキュット メディカル ひざ下タイプ … 日中の家事や外出でしっかり血流サポートしたい方に。
- dacco ホットキュット … 夜寝ている間にむくみや冷えをケアしたい方に。
- らく圧 着圧ハイソックス … おでかけ時に快適に履けるデザイン。子どもとのお散歩や児童館・支援センターなど、日中の外出にぴったりです。
私自身も産後は毎日着圧ソックスを使うことで、むくみや足のだるさをほとんど感じず過ごせました。無理のない範囲で、自分に合った着圧ソックスを取り入れることで、産後の体調管理や血栓症・むくみ予防に役立ててみてください。











